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雪雲 果てる先に2018/03/1

桃の節句の三月号の手紙を締切日程の関係から、いま寒い立春明けの2月5日に書いています。今朝も猛烈な寒波でした。明朝は福岡もまた積雪に見舞われそうな天気予報です。
 そしてあと三日でいよいよ平昌(韓国)冬季オリンピックの開幕です。一月末に恒例の現場新年会を催しましたが、みなさん家事も忙しい中200人くらいの仲間が集ってくれました。(その報告は別頁で詳細にお伝えされると思います)
 毎年、勤続30年~20年というベテラン従業員も多く出席してもらい、社長としては心強い思いをしています。冬季オリンピックといえば、長野大会が催されたのがちょうど20年前になります。その時、男子スキージャンプ団体戦の金メダル獲得の舞台裏にあった一つの秘話をこの手紙で紹介したことを懐かしく思い出しました。今回のスキージャンプでも女子若手の高梨選手たちや男子のレジェンド・葛西選手らの活躍が期待されています。・・葛西選手は長野大会の時、補欠一番選手として競技場にいました。20年前にこの手紙で紹介したのは、葛西選手ではなく二軍のT選手のことです。二軍の選手は、競技試合当日はジャンプ台のテストジャンパーとして裏方さんを務めます。団体戦の当日は、初回試技でドイツがトップに立ち、二回戦でいよいよ雌雄を決することになりました。ところがジャンプ台を悪天候の吹雪が包み込み、二回戦の中止が危ぶまれ始めました。その時です・・二軍テストジャンパー隊が吹雪の中、果敢にテストジャンプを繰り出し、見事なK点越えを見せつけたのです・・このアピールが功を奏し、二回戦再開となり日本選手の逆転金メダル獲得となりました。金メダリストの選手三人は、その後もヒーローとして永く世の中に記憶されることになります。
しかし、あの時無言でテストジャンプを敢行した二軍選手団のことが語り継がれることはありません。そしてあのテストジャンプの先頭を切って飛び出していったT選手は、聴覚障がい者でもありました。ジャンプ競技は、視覚だけに頼るものではないそうです。風の強さ、変化、風向きはむしろ聴覚で察知するそうです。その体感センサーを失ったT選手は、誰に指示されるわけでもなく、自分の意思で一番に冬の虚空へ跳躍したのです。
当時の手紙に、このT選手のような勇者が我が社の従業員の中にもたくさんいると書きました。あれから二十年、若かった勇者たちとともに私も老兵として新年会の輪の中にいる歓びを噛みしめました。

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