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この道は いつか来た道2018/09/1

お盆の最中に、この手紙を書いています。多くの人がお盆はお休みに入りますが、当社の仕事は社会がお盆休暇の時に大忙しです。お盆も当社の多くの従業員が猛暑の中、汗を流してくれています。本当にご苦労様です。私の世代は、今も尚お盆=終戦という感慨に包まれます。もちろん私自身は終戦後の生まれですが、若い頃にお盆の作業に就いていた時、同僚の先輩方の多くが戦中派でした。当時の工事班でお盆期間に大牟田の結婚式場のタイル洗いを受注しました。作業車一台に6人の従業員と乗り込み、毎日九州高速縦貫道を往復しました。当時、高速道の八女辺りの路肩には“百日紅(さるすべり)”が植えてあり、その紅さは夕陽を受けて運転する私の目を刺すほどでした。車中のラジオからは終戦特集の報道が聴こえてきます。先輩方は眠っているように見えましたが、その終戦秘話が流れている時、先輩の目頭に涙が浮かんでいることにバックミラー越しに気付いたことです・・・  時を経て、私は全国の業界の仕事にも就くようになり東京出張が頻繁になります。上野駅近辺に寄ることもあり、終戦後の集団就職組を迎える終着駅の面影も偲ぶことができました。上野駅には、まるで防空壕のような作りの地下道がいまでも通っています。最初、歩いたとき押しつぶされるような圧迫感に包まれたことを鮮明に覚えています。

今年のNHKテレビ終戦特集で「駅の子(戦災浮浪児)の戦後」というスペシャルドキュメンタリーが放映されました。戦後混乱の中、多くの戦災孤児がこの上野駅地下道に流れ込み路上生活を余儀なくされました。そして日々、餓死者が横たわったのがまさに私が歩いていた地下道だと分りました。大戦後の日本の繁栄の中で育ち、平和に生かされてきた私は、この地下道で低頭し成仏の祈りを捧げざるを得ません。

お盆に働き汗をかいた経験は、私の職業人生のなによりの糧となったことです。

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