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厠(トイレ)城の攻防2012/11/29

あっという間に立冬を迎え、今この手紙を書いています。今週末に「マナー競技会」を催しますので、その時の参加者へお話しようと思うエピソードをここにも記します。
 それは私が出会った二人の女性クリーンクルーのお話・・時も地も遠く離れた二人の清掃従業員。一年前の冬に東京で出会った一人は、繁華街の地下トイレの清掃をしていました。私が用をたして手を洗っているとき、後ろから「水が冷たいでしょう。ごめんなさいね。ここはお湯が出ないもんだから・・」と声を掛けられました。お湯が出ないのは、なにもこの女性のせいではないのにと私は思いましたが、この清掃員にとってこのトイレは自分の城なんだと一瞬感じました。彼女にとって自分の仕事へのプライドを置くべき“聖域”なのだと思いました。もう一人の清掃員は、もう二十年以上も前にここ福岡で当社に勤めていた女性です。この女性の“あの事件”のことを思い出すといまでも胸が痛みます。
駅前の地下街トイレ清掃を担当していた彼女は、ある日泥棒扱いされてしまいます。トイレ洗面所で高級(?)指輪を外し忘れたまま出て行ったマダムがいました。気がついてあわてて戻るともう指輪がありません。マダムはいま清掃していた者が盗んだに違いないと当社の清掃員を問い質します。濡れ衣を着せられた彼女は狼狽するばかり・・マダムはとうとう彼女を裸にして調べたのでした。地下街のテナントの人たちがその騒ぎに気付き集まってきます。そして口々に「その掃除のおばさんがそんなことをするはずがない!」と一斉援護を放ったのでした。マダムは捨て台詞を吐いて去っていったそうです。私はこの事件のことを翌日知ることになりました。彼女を守ってやれなかったことへの後悔はいまでも心の中から消えません。

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